「Webサイトの継続的改善」のための手段として、「アクセスログ解析」をもっと有効に活用しましょう!このコーナーでは、「アクセスログ解析」を行うための手引き、分析方法や結果の活用方法などを、わかりやすく説明していきます。
2005年09月26日
アクセス解析で使われるツール
アクセス解析のツールは大きく分けて3種類
まずはじめに、アクセス解析を行うために、どのようなツールがあるのかを確認します。アクセス解析を行うためのツールは、大きく以下3つに分類できます。
- (1)アクセスログ取得方式
- これは、WWWサーバに保存されたログファイルを解析する方法です。ツールをインストールして、ログファイルを読み込んで分析する、という解析の方法が一般的です。種類としては最も多く出回っており、評価版が利用できる場合が多いです。主なツールは、SiteTrackerやeIQ、Urchin、ClickTracks、WebTrendsなど。また、WWWサーバにインストールして利用するAnalogやWebalizerといったフリーのツールもあります。
- (2)スクリプト利用方式
- これは、主にASPサービスによって提供されるもので、サイト内のページ毎に何らかのスクリプトを書き込んでおき、そのページがアクセスされる毎に、そのASPサービスのサーバにデータを残すものです。主なツールにVisionalist、サイトセンサス、シビラ、サイトインテリジェンス、WebMKなど。また個人ユースに近い廉価版では何と言っても、忍者ツールズ、またインフォシークアクセス解析なども有名どころです。
- (3)パケットキャプチャリング方式
- これは、WWWサーバへ流れるトラフィックを、特殊なコントローラによってキャプチャし、アクセスのデータを読み取るものです。ここはRTMetricsの独壇場です。
アクセス解析というと、(1)のタイプのツールを想像する方が多いと思いますが、実はそれだけではないのです。特に(2)は、普及率も高いです。それぞれ長所・短所がありますが、それについては今述べるよりも、本当の意味でのアクセス解析を経験してからの方が実感が湧くと思いますので、今は触れません。実際にどのツールを導入するか検討する上では、「(1)か(2)」、または(3)という選択になると思います。ただ、最近の潮流として、(1)のツールが、(2)の機能を取り込んでいるものもあります。(3)はオールマイティなのですが、導入までの費用が高額で大規模サイト向けと言えます。そのため、パケットキャプチャリング型のアクセス解析を行う際には、導入費用が重要な要素となります。
今すぐアクセス解析を始めるなら「アクセスログ取得型」から
今は、「まずアクセス解析をやってみる」ということを重点に置いています。
そのため、今すぐにでもアクセス解析ができるツールを選びたいものです。そのことを考えると、採用するツールは、自動的に「アクセスログ取得型」に決まってしまいます。
なぜなら、パケットキャプチャリングのためのコントローラーはかなり高価ですし、ASP型アクセスログ解析は、スクリプトをサイト内のページに張り巡らせるという作業が必要です。そして、どちらのツールにしても、準備が完了してからデータの収集を始めるので、必要なデータが貯まるまでに、ある程度の期間がかかってしまいます。
その点、「アクセスログ取得型」は、今あるログファイルをもとに分析することができます。また、どのツールも評価版を用意しています。今からアクセス解析をこれから始める人、アクセス解析を本格的に導入したいが、その予算が付けるためになるべく安価に有効性を示したいと考えているWeb管理者にとって、導入するのに最もハードルの低いツールだと言えるでしょう。
次回はログファイルについて見てゆきます。
参考文献:Web Master完全ガイド vol.01 インプレス