「Webサイトの継続的改善」のための手段として、「アクセスログ解析」をもっと有効に活用しましょう!このコーナーでは、「アクセスログ解析」を行うための手引き、分析方法や結果の活用方法などを、わかりやすく説明していきます。
2006年03月28日
フレーム構造のサイトのアクセス解析に関して
これからサイトをリニューアルしようと考えている場合に、フレームでサイトを構築しようというのは、余程の強い動機がなければ行わないでしょう。しかし既存のサイトがフレーム構造で、サイトをリニューアルする際に、そのフレーム構造のサイトについてアクセス解析を行うということは、よくあることかもしれません。このエントリーでは、そのようなフレーム構造のサイトのアクセス解析をするにあたっての注意点について述べたいと思います。
まず何よりも気をつけなければいけないのは、フレーム構造のページは、フレームの内部ページと「枠」のページのページビューを合計してしまうので、その分を念頭に置かないと、訪問あたりのページビュー数を、実際のアクセス以上に大きく見せてしまう、ということです。
アクセス解析ツールを用いれば、こうしたページを全てアクセス解析の対象外とすることもできますが、フレーム構造のページの場合、特に参照元の取得に関して、下記2点、ややこしい問題があるので注意が必要です。
まず1点目は、フレームの枠のページからの直接訪問時に起こる問題です。検索エンジンを含む外部サイトから、フレームの「枠」のページにリンク移動した場合、「枠」のページにしか外部サイトの参照元が残りません(このとき、フレームの内部ページの参照元は、「枠」のページになっています)。そのため、「枠」のページを解析の対象外としてしまうと、「枠」のページから訪問を開始したときに利用された参照元や検索キーワードまで取得できなくなってしまいます。
2点目も似たような問題です。フレームのナビゲーション用の内部ページへ検索エンジン経由で直接アクセスされることもありますが、いくらパーツのページであっても、この内部ページをアクセス解析の対象外としてしまうと、このときに利用された検索キーワードが取得できなくなってしまうのです。
よって、サイトの現状に関してより多くの情報を集めることを重視するならば、フレーム構造であっても、フレームの内部ページや「枠」のページは削除しないでアクセス解析を進めた方が良いと考えられます。そして、ページビューを多くカウントしてしまう問題に関しては、そのことが問題となる指標のデータを算出する場合のみ不要なデータを削除して算出する、あるいは不要なデータを削除する場合と削除しない場合を併記して算出すると良いでしょう。