「Webサイトの継続的改善」のための手段として、「アクセスログ解析」をもっと有効に活用しましょう!このコーナーでは、「アクセスログ解析」を行うための手引き、分析方法や結果の活用方法などを、わかりやすく説明していきます。
2006年05月27日
離脱率だけではわからない「ページの使われなさ」
アクセス解析を行う中で、そのページが有効に使われていないことを示すために、そのページでの訪問中止回数と、訪問数の割合から算出されるページの離脱率が指標となることがよくあります。しかし、この離脱率でわかるのは、あくまでそのページで訪問を中止した回数の多さです。それは、「ページの使われなさ」とは同じ意味でないことに、注意が必要です。
本来の「ページの使われなさ」には、訪問を中止した場合だけでなく、サイトの閲覧を続ける中で、「このページは想定していた内容と違うな」と判断してブラウザの「戻る」ボタンを押して、一つ前のページに戻ってから別のページに向かう、という場合が含まれます。特に、一度サイトに入ってから何ページも閲覧している場合、あるページで急にサイト閲覧を中止してしまうよりも、その前のページまで戻って情報を探し直す、ということの方が多いでしょう。
こういった訪問者の動きを知るためには、ナビゲーションなどサイトの共通要素を含まない、メインコンテンツエリア内のリンクの利用率を調べます。
下層ページへの移動割合=(下層ページへの移動数)÷訪問数
逆に、1からこの割合を引いた値が、そのページから下層のページへと移動しなかった割合となります。
特にこの値は、そのページがさらに下層ページへと誘導する役割をもっている場合に、その「使われなさ」を計測する上で有効な指標と言えるでしょう。また、離脱率と比較すると、大きな開きがあることが多いです。この数値の開きからも、ページ離脱率だけでは、本来の「ページの使われなさ」が表れないことがわかります。